ハシケントリオ『ライジング』 スペシャルインタビュー

いよいよ9月9日(土)浜松公演からリリースされるハシケントリオの2ndミニアルバム『ライジング』。
前作『ランドスケイプ』にはゲストミュージシャンが参加しましたが、今年2月のツアーや北海道の夏フェス RISING SUN ROCK FESTIVAL2017 in EZOの出演を経て、より結束が強まったハシケントリオ3人だけで作り上げました。先月末ハシケンがこのミニアルバムのプロモーションで訪れた広島滞在中にインタビューしてきました。『ライジング』の各曲の聴きどころや制作秘話なども訊いています。(ハシケン・スタッフ)

———いきなりなんですが、今回のミニアルバム、ちゃんと9/9の浜松に間に合うんですか・・笑!?
(このインタビューが行われた8/24現在、CDをプレスする前の最終作業「マスタリング」がまだ終わっていませんでした)

ハシケン(以下:ハ)間に合わせますよ(きっぱり)!。今回レコーディングからミックスもかなりこだわっていて、やっぱり最終段階のマスタリングもこだわってしまうんですよ。
もうさすがにマスタリング終わらないと浜松に間に合わないのでプロモーションしながら出来上がってきたマスタリングの音をチェックしてまた修正してもらったり。いつも以上にバタバタのぎりぎりです。

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―――なんとか出来上がってツアー初日の浜松にいらっしゃるみなさんにCDを手にとっていただきたいですね。

ハ:はい、私もそう願っています。

―――他人事(笑)!

ハ:いやいや絶対間に合いますよ。みなさん、楽しみに待っていてくださいね~!

―――昨日までの九州プロモーションはラジオ生出演が多かったですが、各地どんな感じでしたか?

ハ:以前から知っていたり個人的につきあいのあるパーソナリティの方もたくさんいるので、今までのハシケン名義の曲も今回のハシケントリオの曲も、私が作り出す音楽をかなり聴いていてもらってて、うれしかったです。
みなさん一様に言っていたのは<今回の「ライジング」はサウンドがかなり変わったね!>ということでした。

―――それは具体的にはどういうことなんでしょうか?

ハ:1曲目の「ライジング1(ワン)」という曲からしてまずロックンロールだから(笑)。デビュー22年ですけどこんなの歌ったことない。かなりエグいエレキ弾いてるし(笑)。福岡crossfmで番組やってる、くりぜんさん(栗田善太郎さん)に「ハシケンさんエレキ持ってるんすかーー??」って言われたけど。持ってますよーー(笑)。
「ライジング1」はタイトル曲でもあるし、今回のリード曲で今回のCDを象徴してるものにしたかったのでガツンとくるものでスピード感やその時にしか出せないライヴ感みたいなものをギュッとレコーディングの時に詰め込むことができたんで、そういうところをみなさん感じとってるんじゃないかなぁ。

―――今回のレコーディングはたしか今年の3月末からでしたね?

ハ:そう、3月末の沖縄!大ちゃんがほんといそがしくて実質1日しか3人揃ってのレコーディングにあてられる時間がなくてガチャピンさんのライヴハウスgroove(ベースの上地一也は沖縄県浦添市にあるライヴハウスを経営)で録音のためのリハをやって、まぁあらかじめ録音する曲のデモは2人に送って聴いてもらってたけど、リハも1日しかなくて、しかも5曲・・。2月のツアーでライジング1とライジング6(シックス)はやっていたから実質3曲が新曲だけど、今から考えてもよく仕上げたね~。
2人の集中力がほんとすごかった。

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―――レコーディングのエピソードは、なにかありますか?

ハ:前作の『ランドスケイプ』はレコーディングもミックスも沖縄市にあるパワーステーションっていうスタジオでやったけど今回パワステのスケジュールが合わなくて、アガリハマスタジオっていうまた別の沖縄のスタジオでベーシック録音やってます。
このスタジオが広くて。すごくすっきりときれいでしかも骨太の録音ができました。何しろ1日で5曲録音しなくちゃいけないし、もしかしたらその時仮で録音したボーカルも生かしてそのまんまCDになるかもしれないっていうことで、何回も歌っていくと声も変化するし、へたしたら枯れてくる可能性もあって、優先順位をきめて録音に臨んだんです。
午後一から始めて終わったのが深夜。よく録りきったなぁ。集中力と持続力をはんぱなく使い切りました。もうへとへとだった。
前回のランドスケイプの時も思ったけど、大ちゃんとガチャピンさんの2人は最終的にどんな曲になるのかというのはレコーディング中はわからない上に、仕上がりは基本私に任せてくれるけど、2人は最初の土台作りをやりながらその一音一音が適切に演奏されていて私が後でコーラスやギターを重ねていくときに2人がやったちょっとしたことや「おっ!」と思うことがヒントになって、またアレンジが広がっていくってことがよくあるんだよね~。

―――今回、新しいことにも挑戦してますよね?

ハ:『ライジング6』は生まれて初めて全編「裏声」の曲で。曲を作り始めた時に地声で歌うよりこの曲は裏声の方が綺麗だし曲の世界観にも合ってるなぁと思ったんだよね。

―――収録曲のエピソードが出てきましたが・・実はこのインタビューは文字起こしをして「ライジング」特設ページに載せようと思ってまして。読んでいただく方に1分くらい各曲試聴していただきながらハシケンさん自身の解説を読むという趣向を考えてますので、収録曲1曲ずつの聴きどころやエピソードあったら教えてください。

ハ:はい、よろこんで!

―――まずは1曲目の「ライジング1(ワン)」。

「ライジング1」試聴版 - ハシケントリオ     

ハ:これは今年2月のハシケントリオ『ライジング』ツアーで歌うためと、もしライジングサンロックフェスに出られるならそのステージで歌うことを想像しながら作った曲で、ほんとにライジングサンのステージで歌えて念願かなったわけだけど・・。ほんと震えたね~。想像してたこと、言っていたことがほんとうに実現したから。
作曲していく時に何しろスピード感やロックでガツンってくる感じがほしくなって、曲作りでスタジオに入ってるときに仮のメロディで歌ってたら、ふとサビの「スバラスバラ素晴らしい日だ!」っていうのが降りてきて(笑)これだ!って思ってどんどん作っていって。「スバラスバラ素晴らしい日だ」ってライジングサンのステージで歌えたら最高って思って作ったらほんとうに歌えて最高だったね。
あと最初から出てくるフカフカって漢字で書くと卵とかが孵(かえ)る「孵化孵化」のことで、私の歌に共通するテーマの1つの「再生」がここでもでてきた感じかなぁ。
この曲のボーカルは最初のアガリハマスタジオで3人で同時録音したときのものをそのまま使ってますよ。一体感が半端なかったからそのまま使ってるんです。あと、ガチャピンさんのベースがブリブリっていっててかっこいい!私がリアルタイムで聴いてきた80年代の音楽のいろいろな要素が散りばめられてます。「めんたいロック」、「ニューウェーブ」とかね。

―――「素晴らしい日」だって言いきる気持ち良さありますね!

ハ:そうなんだよね。なかなか普段、その日がほんとうに素晴らしい日って言えるときって少ないかもだけど、素晴らしい日って言い放つことができる開放感を毎回歌いながら感じてますよ。

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―――それでは2曲目「ライジング6(シックス)」

「ライジング6」試聴版 - ハシケントリオ     

ハ:この曲はまずベースからスタートする曲を書きたかった、ということからすべて始まってます。ガチャピンさんから始まる曲。
ベースから入る曲を何しろ作りたかったなぁあと、ライジング1とほぼ同時に作っていて歌詞も曲調も全く違うのにタイトルが同じということをやってみたかったんですよ。80年代にポリスというバンドが出したアルバムに「シンクロニシティー」というのがあって、その中に「シンクロニシティー Ⅰ」と「シンクロニシティー Ⅱ」という歌詞も曲調も違うけど同じタイトルの曲が入っていてそれに対するオマージュもあります(笑)。シックスというのはこの曲がふつう聴いてもわかりにくいかもしれないけど6拍子ということも関係してます。
あっとさっきも話したけど全編裏声で歌ってます。地声で歌うバージョンは全く雰囲気変わって面白いよ。ソロライヴとかで歌ってみたいなぁ。

―――「ライジング1(ワン)」と「ライジング6(シックス)」があって途中の2から5がないのはなぜですか?

ハ:それ、九州のラジオの人たちからも訊かれた!そうだよね、不思議だよね。でもないんです特に理由はないです。
いつか作るかも「3」とか。

―――それでは3曲目「僕らは西へ」

「僕らは西へ」試聴版 - ハシケントリオ     

ハ:「燃やせ燃やせ燃やせこすり」っていう歌詞が出てきたらすぐにメロディもするする浮かんでそんなに作曲するのに時間かかってないけどレコーディングには意外と時間がかかった曲で、何回も3人でちょっとしたニュアンスを変えていきながらアレンジしていったなぁ。
こういう時の大ちゃんのアイデアってすごいんだよね。あーしたらこーしたらみたいなアイデアがポンポン出てくる。途中に出てくる「各駅電車に乗って」って歌詞は大ちゃんが鉄道好きで各駅電車によく乗るところからそう書いたところがあるね。

―――この曲には、かなりギター重ねてますよね?

ハ:アコギが4本、エレキは10本くらい、あと12弦のアコギも4本重ねたんじゃないかなぁ。特に後半に向けてヘビーなロックにしたかったのでそれくらい必要だったね。
ほんとはコーラスとかハモりとかもいっぱい入れてみたかったけど、ギターを重ねていくうちに逆に歌は1本で突き通す方がかっこいいんじゃないかって思い始めてボーカルは1本のみ。

―――ラストが衝撃的ですね。

ハ:ハハハ!CDを買ってもらって聴いてからのお楽しみですね!

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―――では4曲目「ヤーヤヤヤ」

「ヤーヤヤヤ」試聴版 - ハシケントリオ     

ハ:この曲の存在を知ってる人がいたら、その人はかなりすごいハシケンファンだなぁ(笑)。デビューのきっかけになった「えびす温泉」っていうバンドオーディション番組の中で歌ってるんです、この曲。私はカリンバを演奏しながら歌ってる。なかなかレア。
なぜなのかよく覚えてないんだけどデビューアルバムの「Hasiken」にはこの曲は収録しなかったんですよ。22年間お蔵入りになっていた曲をハシケントリオでリアレンジして蘇らせた。デビューアルバムに入ってる「セッション」を友達と高校生の時にカバーしていた大ちゃんとこの曲を一緒にレコーディングしたのは感慨深いね。

―――それでは5曲目「珈琲」

「珈琲」試聴版 - ハシケントリオ     

ハ:自分でドリップしてコーヒーを淹れて飲むことがもともと好きだから、いつかコーヒーに関しての曲を書いてみたいなぁってずっと思っててやっと実現したんだよね。せつない恋の歌だけど、その先にある開いていく未来を珈琲がある生活や空や雲の動きの情景を歌詞やメロディに託してみました。
実は、大ちゃんはスネアドラムの皮だけを床に置いてブラシで叩いてて(笑)これがまた良い音。よくこんなアイデア出すなぁって感心したもんね、レコーディングの時に。生なんだけど、どこか機械的にも聞こえて、その一種無機質な感じとガチャピンさんの有機的なウッドベースがすごく好きな曲。
空の色や雲の流れが見えるようなエフェクティヴな音は実はギターの音にいろいろ自分でどうやったかわからないくらいエフェクトをかけてて偶然出来上がったところもあって。
すごく映像的で素晴らしい作品になったんじゃないかなぁと自負してます(笑)。最高だなぁハシケントリオ(しみじみ)。

―――「珈琲」という曲を収録したことで、今回CDにコーヒーのドリップバッグがおまけとしてつくんですね。

ハ:そうなんですよ、今年5月の徳島ファンキーチキンでのライヴの後、3人で広島県の西条にあるアースベリーコーヒーというコーヒー専門店に行って、そこで焙煎してるコーヒーをいくつか試飲させてもらって今回ドリップバッグにしたアフリカのルワンダの豆を選んだんですよ。このコーヒーの香りがめちゃくちゃよくて、しかも飲んでみると蜂蜜のような香りが含まれてて。今回ハシケントリオセレクトのプレミアムコーヒーとしてCDにつけます。

―――早く飲みたいです!

ハ:そうでしょ!「珈琲」聴きながら飲んでいただきたい!!

―――ツアーがいよいよ始まりますけど、意気込みやライヴにいらっしゃる方にメッセージありますか?

ライジングサンに出演したことで3人がバンドとして以前より強固なものになった気がします。ただ強固になるだけじゃなくしなやかさも得たというか。
私と大ちゃんとガチャピンさんの3人が揃ってこそ「ハシケントリオ」なんだってはっきりしたね!他の人ではありえない。2人はほんとかけがえのないメンバーです。
この3人でしか表現できない、すごく小さい音から、ほんとに3人で出してるの!?ってくらいの爆音まですごいダイナミクスを表現できるし。
大ちゃんとガチャピンさんがやっぱり歌心があるプレイヤーなんだよね。そして私の歌に寄り添って盛り上げてくれる。「乳のみほせ」って曲でやる大ちゃんのドラムソロ、今回のツアーはどのくらいの長さやるのかなぁ(笑)。ガチャピンさんとひそかに楽しみにしてます。
前回のツアー以上に楽しいライヴになるし今ほんとすごいことになってきてるからトリオの今の音をしっかり浴びてもらいたいです!各会場で待ってます!

―――会場によっては、満席に近づいてるところもありますね。

ハ:ぜひ早めにチケットを予約したりゲットしてくださいね!

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―――今年2月のツアータイトルが『ライジング』で、『ライジングサン』に出演して、今回のCDのタイトルや収録した曲のタイトルも
『ライジング』で(笑)。どこまで『ライジング』好きなんですか!この後とかどうなるんですか!?

ハ:全部『ライジング』。上昇していくし、常に伸び盛り(笑)。ツアー中にまたどんどんライジングしていくと思うのでほんと見逃さないでください!この後も続いていきますよ『続・ライジング』とかタイトルつけて(笑)。
あ、仲良しなハシケントリオが観ることができるライジングリリースツアーのショートPVをまだ観てない人はぜひ観てください!観たことがある人も、また観てください。新しい発見があると思います(笑)。

「ライジング」リリースツアーショートPV

「ライジング」リリースツアーショートPV ver.2

伊藤大地ドラムソロ


ハシケントリオ「ライジング」リリースツアー

9/9(土)浜松 エスケリータ68
9/10(日)大阪 ムジカジャポニカ
9/12(火)福岡 リブラボ
9/13(水)熊本 バトルボックス
9/14(木)鹿児島 SRホール
9/21(木)札幌 SOUND CRUE
9/22(金)釧路 喫茶ラルゴ

10/17(火)名古屋 KDハポン
10/18(水)京都 アバンギルド
10/19(木)沖縄 groove
10/23(月)岡山 城下公会堂
10/24(火)高松 Bar Django
10/25(水)福山 ポレポレ
10/26(木)広島 OTIS!
10/29(日)奄美 ASIVI

詳しくはこちらで LIVE

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ハシケントリオ『ライジング』
[CD]2017年9月9日発売 / 2000円(税込)/ VAMOS-777
(ハシケントリオ・プレミアムコーヒードリップバッグ付き)

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